透明アクリルに
「エッジ塗装
(小口塗装)」
を施すには?
キャラクターグッズのOEMにおける仕様・データ作成・品質確認のポイントを、製造現場の視点でわかりやすく解説します。
透明アクリルの美しさをそのままに、
側面だけに色をつける「エッジ塗装」。
グッズの存在感を高める、人気の表現方法です。

透明なアクリル板を
カットした後に、
側面(小口)だけに色をつける後加工です。

4つの表現方法の違い
見た目や製造方法が大きく異なります。目的に合わせて最適な方式をお選びください。
| 項目 | エッジ塗装(小口塗装) | エッジカラー板 | カラーアクリル | UV印刷のみ |
|---|---|---|---|---|
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| 見た目の特徴 | 面は透明で、側面だけに色 | 面は透明、切断面から板色が見える | 板全体が着色された板 | 面に絵柄、小口は透明のまま |
| 製造方法 | カット後に側面へ塗装 | 規格のエッジカラー板を選んでカット | 着色板をカット | 透明板へ白版+カラーをUV印刷 |
| メリット | 透明感と発色を両立できる | 規格色で再現性を出しやすい | 板全体が同じ色で表現 | 人物・写真を高精細に表現 |
| 主な用途 | アクリルスタンド・雑貨 | 規格色でよい板物・ディスプレイ | キーホルダー・プレート | 定番アクスタ・アクキー |
5キャラクターを、5色の小口でSKU展開
正面の透明感と人物印刷を保ち、狭い断面だけを青・ピンク・緑・オレンジ・紫に塗り分けた仕様例です。


高さと奥行きを変えて並べても、透明感を保ちながらキャラクターカラーを識別できます。
仕入れ担当者にとっての4つの採用メリット
競合で一般的な特殊板材・構造追加・高精細印刷とは別軸で、透明面を保ったまま断面に商品差をつくる仕様です。
透明感を変えずに差別化
面全体が色づくカラー板とは違い、キャラクター印刷と透明余白を保ったまま、断面だけにアクセントを加えます。
色でシリーズを見分けやすい
青・ピンク・緑など、小口色をキャラクター、チーム、等級に割り当てると、複数SKUの陳列・撮影・照合に使えます。
斜め・照明下で表情が変わる
正面では印刷を主役にし、斜めからは板厚と色の層を見せられるため、商品写真や店頭ディスプレイに奥行きが出ます。
印刷色と小口色を分けて承認
白版・カラー印刷と、小口の色・濃度・境界を別項目で確認できるため、量産前サンプルの判断基準を具体化できます。
MARKET POSITION
市場でよくある差別化と、エッジ後塗装の違い
アクリルOEMでは「素材」「構造」「印刷」「販売仕様」の提案が一般的です。エッジ後塗装は、それらと併用しながら、透明な面を変えずに小口へ色を加えられる点が特徴です。
ホログラム・オーロラ・ラメなど、面全体の見え方を変える
多層・可動・交換パーツでギミックや奥行きを加える
高精細UV、両面印刷、自由カット、印刷台座で表現を広げる
小ロット、個包装、台紙、セット組みで発注負担を下げる
面ではなく、断面を商品設計に使う
色付き板への置き換えではありません。透明板へ印刷・カットした後、小口だけを別工程で塗装するため、正面のアートと透明感を残せます。
カラー設計が販売理由になる企画
- 同じ世界観で複数キャラクター・複数色を展開する企画
- 通常版と限定版に、見た目で説明できる差をつけたい企画
- 透明感を残し、サイバー・ネオン・テック系の印象を出したい企画
- 店頭や撮影で、正面だけでなく斜め方向の見え方も重視する企画
形状・色・使用負荷に条件がある企画
- 狭い内角、深い穴、細いスリットまで塗装範囲に含む形状
- PANTONE・DICとの厳密一致を、照明条件を問わず求める案件
- 頻繁な摩擦、屋外、アルコール清掃など負荷の高い使用環境
- 追加工程より最低単価だけを優先する定番大量配布品
この工法が向いているBtoB発注者
IP商品、イベント物販、ブラインド販売、店舗什器など、色をSKU設計や売場演出に使う法人企画に向きます。
IP・ライセンス商品企画
キャラクター別SKUや周年限定版に、通常アクスタと説明できる差を作りたい企画担当者。
アニメ・ゲーム・VTuber運営
メンバーカラーや属性色を、正面印刷だけでなく商品構造にも反映したいMD担当者。
ライブ・イベント・ポップアップ
会場限定、ツアー、期間店で、離れた位置からも色別に見分けやすい物販を作りたい制作担当者。
くじ・プライズ・ブラインド販売
複数SKUを同一シリーズで展開し、当選品や等級ごとの限定感を高めたい商品担当者。
OEM商社・企画・デザイン会社
既存アートを大きく変えず、得意先へ追加提案できる特殊加工を探している発注担当者。
店舗・企業・展示ディスプレイ
透明感を残しながら、POP、ネームプレート、卓上什器にブランド色を加えたい担当者。
USE CASES
使いどころ
キャラクター別シリーズ
同一フォーマットでも小口色でSKUを識別
周年・会場限定版
通常版との差を、素材交換ではなく後加工で表現
くじ・プライズ景品
等級色やチーム色を陳列時の目印に活用
ポップアップ・展示
斜め方向や照明下でも細い色線が見える
企業・ブランド什器
ロゴ色を透明POPやネームプレートの断面へ
透明板から完成品までの生産工程
小口塗装は印刷とは別工程です。マスキング、塗装環境、乾燥、外観判定まで管理できるかが量産品質を左右します。
仕様分離
印刷、白版、カット、小口範囲、色見本を分ける
UV印刷
透明板へ白版とカラーを印刷する
カット・清掃
輪郭加工後、小口の粉じんと油分を管理する
マスキング・治具
透明面を保護し、塗装する小口だけを露出する
小口塗装
塗料・距離・回数を固定し、薄く均一に塗る
乾燥・硬化
温湿度と塗料条件に合わせて乾燥時間を確保する
検品・包装
外観、密着、嵌合を確認し、擦れを防いで包装する
FACTORY CHECK
依頼先に確認したい生産環境
設備名だけでなく、透明面を汚さず、同じ色を量産で再現するための管理方法を確認します。
塗装ブース・局所排気
飛散ミストを管理し、透明面への再付着を防ぐ。
清掃された作業域
ホコリ、切削粉、油分を除去して異物とハジキを抑える。
温湿度・乾燥時間
塗料条件に合わせ、白化、乾燥不良、べたつきを抑える。
標準光と承認見本
同じ背景・照明で色、濃度、許容限度を比較する。
対応できる形状・加工
キャラクターグッズでよく使われる様々な形状に対応しています。
自由な輪郭カット
(人物・ロゴの外周)
穴あけ
(キーホルダーなど)
R・C面
(角丸・切り欠き)
台座スリット
(差し込み口)
ご依頼時のチェックリスト
スムーズなお見積もりのために、下記の情報をご準備ください。
- サイズ(縦・横)
- 厚み(例:3mm/5mm)
- カットライン(AI/PDF などのデータ)
- 小口色(希望色・DICやPANTONEも可)
- 数量とSKU数
- 包装形態(個包装・セット包装など)
- 希望納期・使用予定日
- 印刷データと白版の有無
サンプル確認時の主なチェックポイント
量産前にサンプルで、以下の項目をご確認いただくことをおすすめします。

色ムラ
濃淡差・膜厚差がないか

露底
透明な未塗装部が残っていないか

はみ出し
正面へ塗料が回り込んでいないか

角部の色だまり
外角に厚塗り・垂れがないか

穴内の未塗装
内壁の塗装範囲が指示どおりか

密着・耐摩耗
擦過後に剥離や色移りがないか
OEMのご相談はこちらから
図稿と小口色の参考をお送りください
加工可否・仕様のご提案・試作見積もりまで、製造の専門スタッフが対応いたします。見積もり・試作に必要な入稿仕様
正面印刷と小口塗装は別工程です。各レイヤーと製造条件を分けて指示すると、見積もりとサンプル承認がスムーズになります。
印刷レイヤー
キャラクター、背景、透明に残す範囲を分けます。
白版
カラー印刷の下に白を置く範囲を別レイヤーで指定します。
カットライン
仕上がり外周、穴、スリットをベクター線で作成します。
小口塗装範囲
全周か部分塗装か、開始点と終了点を図示します。
色参照
DIC・PANTONE・現物見本など、希望色の基準を共有します。
寸法と板厚
縦横サイズ、板厚、穴径、最細部の寸法を明記します。
数量とSKU
SKUごとの色、数量、共通部品を一覧化します。
包装と納期
個包装、台紙、セット内容、使用予定日を共有します。
データの分け方は アクリルグッズ入稿データ作成ガイド 、板材の違いは アクリル板材6種類の比較ガイド で確認できます。
量産時に固定しておきたい検品基準
色番号だけでは完成状態を固定できません。承認サンプル、観察条件、許容範囲をセットで共有します。
塗装状態
- 色差・濃度
- 色ムラ・露底
- 外角の色だまり
境界と外観
- 正面へのはみ出し
- 部分塗装の境界位置
- 汚れ・キズ
形状と嵌合
- 穴・スリットの寸法
- 台座への差し込み
- 金具との干渉
承認見本との比較
- 同じ光源と背景
- 許容限度見本
- SKU別の記録
色管理は アクリルグッズの色ブレ対策 、外観判定は アクリルグッズの検品基準 もあわせてご覧ください。
透明アクリルの小口塗装でよくある質問
Q01エッジ塗装は「色付きアクリル板」と同じですか?
同じではありません。エッジ塗装は透明板を切断した後、小口だけに別工程で色を付ける仕様です。カラー板は素材自体に色があるため、面の透明感や印刷色の見え方が異なります。
Q02正面は透明なまま、側面だけ色を付けられますか?
可能です。ただし、透明窓、白版、印刷範囲、小口との境界によって見え方が変わるため、実データを使った試作で確認します。
Q03キャラクターごとに小口の色を変えられますか?
可能です。色数とSKU数は工程管理と見積もりに関係するため、各SKUの色指示と数量を同じ仕様表にまとめてください。
Q04PANTONEやDICで色を指定できますか?
色番号は方向性を合わせる参照として使用できます。ただし透明素材の小口では、背景、厚み、照明、塗膜密度によって見え方が変わるため、現物サンプルで最終承認します。
Q05凹み、内側の穴、スリットにも塗装できますか?
形状と寸法による個別判定です。狭い内角や深いスリットは工具の到達性と膜厚の均一性に影響するため、寸法付きカットデータが必要です。
Q06入稿データには何が必要ですか?
印刷レイヤー、白版、カットライン、小口塗装範囲、色参照を分けて指示します。部分塗装では開始点と終了点、表裏の解釈も固定します。
Q07量産ではどのような不良を検品しますか?
色ムラ、露底、はみ出し、境界位置、角部の色だまり、汚れ、キズ、台座や金具との干渉を承認見本と比較します。
Q08最低ロット、単価、納期はどれくらいですか?
サイズ、板厚、形状、色数、SKU数、数量、包装、希望日によって変わります。必要情報を揃えていただいた後、加工可否と試作条件を含めて個別に案内します。



