アクリルグッズ企画・調達担当者向け

中国製アクリルグッズの
輸入総コスト

工場単価だけでは見えない、金型・個装・国際輸送・関税・輸入消費税・通関・国内配送まで。比較可能な「日本納品時の着地原価」にそろえる実務ガイドです。

着地原価を概算する

税率・HSコードは商品の仕様により変わります。申告前に通関業者へ確認してください。

日本のグッズ企画担当者がアクリルスタンドの試作、手帳、表計算画面を確認する実務デスク
01 仕様を固定02 HS候補を確認03 税率条件を確認04 DDP見積を照合
30秒でわかる結論

着地原価は「商品代+輸入までの7費目」で比較する

企画時に見るべき総コストは、①商品・セットアップ、②付属品・個装・検品、③国際運賃、④保険、⑤関税、⑥輸入消費税、⑦通関・国内配送・その他実費です。DDPは費用責任をまとめる条件ですが、HS分類、輸入者名義、納税書類まで自動的に解決するわけではありません。

01
WHO THIS IS FOR

このガイドが役立つ企画担当者

海外生産の経験よりも、「誰が何を決め、どこまでを見積条件に入れるか」が重要です。社内稟議・相見積・発売計画に使える形で整理します。

IP・ライセンス企業

監修・権利表記・発売日を守りながら、複数SKUの原価を管理したい担当者。

アニメ・ゲーム制作会社

イベント物販、予約販売、周年企画で初めて海外生産を使う企画チーム。

グッズ企画・販売会社

アクスタ、キーホルダー、カードを横断して見積条件をそろえたいバイヤー。

くじ・プライズ運営会社

納品日と個装仕様を固定し、多品種を一括で管理したい運営担当者。

商社・OEM受託会社

顧客提示価格の根拠を整理し、中国工場と日本側費用を分けたい担当者。

02
PRODUCT SCOPE

輸入コストを確認したいアクリル品類

税番候補と輸送条件は「アクリル製」という呼び方だけでは決まりません。完成品の用途、付属金具、厚み、梱包後サイズまで、品類ごとに分けます。

アクリルスタンド、キーホルダー、チャーム、カード、ディスプレイ、板材の6品類
同じ素材でも、用途・構成・梱包でHS候補と物流費が変わります。

アクリルスタンド

本体・台座・差し込み公差までを1セットとして見積。

アクリルキーホルダー

ナスカン、リング、保護フィルムまで確認。

アクリルチャーム

小型・複数連結・金具違いはSKUと組立費を分ける。

カード/プレート

厚み、角R、片面/両面、白版を固定。

ディスプレイ・什器

組立構造、外箱サイズ、破損対策を確認。

アクリル板・シート

素材・厚み・表面処理を確認し完成品と区別。

03
SPECIFICATION FREEZE

相見積の前に固定する8つの仕様

白い綿手袋を着けた検品担当者がライトボックス前でアクリルキーホルダーの印刷位置と切断面を確認する様子
量産判断では、完成見本を基準に白版、印刷位置、切断面、金具を確認します。
SAMPLE AS THE BASELINE

サンプル確認は量産判断の基準点

入稿データだけでなく、実物を光にかざし、白版の位置、表裏の印刷、レーザーカット端面、穴径、金具の向きを確認します。承認したサンプルの写真と変更点を残しておくと、量産品の検品基準を共有しやすくなります。

  • 白版とカラー版の位置
  • 切断面・角・保護フィルム
  • 寸法・厚み・穴径
  • 台座・金具・組立方向
  1. 仕上がり寸法・厚み最大外形とパーツごとの厚み。台座や連結部も別記。
  2. 印刷・白版・表面片面/両面、白版範囲、表刷り/裏刷り、保護フィルム。
  3. 形状・加工カットライン、角R、穴径、差し込み公差、特殊加工。
  4. 付属品台座、ナスカン、リング、チェーン、色、組立。
  5. SKU・数量総数だけでなく柄別数量。均等割りかアソートか。
  6. 個装・表示OPP袋、背カード、JAN、注意表示、セット組み。
  7. 検品・許容差色差、傷、印刷ずれ、欠け、差し込み確認。
  8. 納品条件希望日、納品先、分納、パレット、入庫ラベル。
MASS PRODUCTION

量産工程は「機械」より承認条件を見る

UV印刷では、量産前に承認した出力条件、白版データ、カットライン、面付け、SKUごとの投入順を確認します。量産日数は仕様、SKU数、材料、校正回数、工場負荷で変わるため、固定日数ではなく工程別の予定日で管理します。

工場の大型UVフラットベッドプリンターが透明アクリル板へ複数デザインを印刷する量産工程
量産前承認の出力条件とSKU投入順を、印刷・白版・カット工程へ引き継ぎます。
04
TRADE TERMS

EXW・FOB・DAP・DDPの費用責任

同じ商品単価でも貿易条件が違えば、見積に含まれる輸送・通関・税の範囲は変わります。条件名と指定地をセットで記載してください。

中国工場から港、航空輸送、日本税関、倉庫までの輸入工程
リスク移転点と費用負担は同じ意味ではありません。契約書と見積の両方で確認します。
条件考え方企画側が確認すること
EXW工場渡し。集荷以降を買主側で手配。中国国内集荷、輸出通関、積込費、国際輸送、日本側費用。
FOB指定船積港で本船渡し。海上運賃以降は買主。指定港、輸出費、海上運賃、保険、到着港費、国内配送。
DAP指定地まで売主が運送。輸入通関・税は原則買主。輸入者、通関業者、関税・輸入税、荷卸し、追加費用。
DDP指定地までの輸入手続・税を売主負担とする条件。輸入者名義、納税書類、除外費用、追加費用、納品地点。

DDP確認ポイント:売主がどの名義で輸入申告するか、輸入許可通知書を誰が保管するか、税・検査・保管・再配達の追加費用を誰が負担するかを明文化します。DDPだから自動的に輸送保険が付くとは限りません。

05
LANDED COST

着地原価を概算する

工場から日本の指定倉庫までを同じ計算範囲にそろえると、FOB・DAP・DDPの見積を比較できます。数値は自由に変更できます。

商品代、国際運賃、関税、輸入消費税、通関、国内配送を示す原価計算机
税額は計画用概算です。実申告では税関の端数処理と国税・地方消費税の計算に従います。

PLAN ESTIMATE

商品代¥180,000

CIF概算¥245,000

関税概算¥9,555

輸入消費税概算¥25,456

日本納品時の総原価¥335,0111個あたり ¥335

企画概算式:商品代=単価×数量、CIF=商品代+国際運賃+保険、関税=CIF×税率、輸入消費税=(CIF+関税)×10%。実際の申告税額を保証するものではありません。

06
CLASSIFICATION & RCEP

HSコード・関税・RCEPの確認順

2026年7月9日版の実行関税率表では、候補例として下表の税率が掲載されています。ただし品名だけで確定せず、材質・用途・構成を通関業者へ提示します。

アクリル製品、金具、素材構成、税関書類を並べたHS分類確認イメージ
金具付き、装飾品、板材など、商品の客観的な性質で候補が変わります。
候補想定される例WTORCEP(中国)
3926.40プラスチック製装飾品4.8%3.0%
3926.90その他のプラスチック製品3.9%1.8%
7117.19卑金属製の模造身辺細貨類3.7%2.3%
7117.90-023プラスチック製の模造身辺細貨類5.0%2.3%
3920.51PMMA製の板・シート5.2%2.4%
  1. 仕様書、材料構成、写真、用途、付属品をそろえる。
  2. 通関業者とHS候補、基本・WTO税率を確認する。
  3. RCEP利用時は原産地規則と必要書類を確認する。
  4. 量産仕様確定後、申告前に再確認する。

RCEP税率は原産地規則を満たし、必要な原産地証明・申告ができる場合の候補です。必要に応じて事前教示制度を利用してください。

07
LOGISTICS

納期・数量から輸送方法を選ぶ

輸出用の二重段ボール箱を木製パレットへ積み、ストレッチ包装して出荷する倉庫の積込現場
輸送方法の比較と同時に、外箱強度、パレット条件、荷札、倉庫への引き渡し範囲を確認します。

国際宅配便

試作・少量・緊急補充向け。重量・容積が増えると単価が上がりやすい。

航空貨物

発売日に合わせた中量案件向け。空港費用と日本側配送まで含める。

海上LCL

余裕のある量産向け。港費、混載取扱、保管、ドレージを含める。

企画の実務ポイント:発売日から「量産完了日・集荷可能日・輸出日・日本到着・通関・倉庫入庫」に分けて逆算します。サンプル輸送と量産輸送は別条件で管理してください。

08
QUOTE CHECKLIST

見積比較でそろえる12項目

チェックを入れながら、不明点を工場・フォワーダー・通関業者へ戻してください。含まない項目、追加費用条件、見積有効期限も確認します。

MULTI-SKU PACKING

複数SKUとブラインド包装は工程を分ける

柄別の受入数、仕分けトレー、銀色の遮光袋、OPP袋、裏面JANラベル、ランダム封入、外箱表示を別々に確認します。SKU混入リスクと包装費を見積に含めるため、完成品数量だけでなく包装後の組み合わせ数を提示してください。

  • SKU別数量と予備数
  • ランダム封入ルール
  • 裏面JAN・ロット表示
  • 外箱別の入数とラベル
銀色のブラインド袋と透明OPP袋をSKU別トレーで仕分けし、裏面ラベルを確認する包装作業台
包装工程では、SKU区分、ランダム封入、裏面ラベル、外箱入数を分けて照合します。
0 / 12 項目を確認済み
09
FAQ

企画担当者から多い質問

DDPなら追加費用は一切ありませんか?

見積条件によります。輸入者名義、立替税の扱い、検査料、保管料、再配達費などの除外条件を確認してください。

アクリルグッズのHSコードはすべて同じですか?

同じではありません。用途、材質構成、装飾性、金具構成で候補が変わります。申告前に現物仕様で確認します。

RCEP税率は中国生産なら自動で使えますか?

自動ではありません。原産地規則を満たし、必要な原産地証明・申告を準備できることが前提です。

工場単価が安い見積を選べば総コストも安くなりますか?

必ずしもそうではありません。梱包後容積、国際運賃、組立、検品、通関、国内配送、不良対応まで同じ条件にそろえます。

企画のどの段階で輸入費を見積もるべきですか?

形状、厚み、付属品、個装、SKU数、数量、納品先、希望日が仮決定した時点で概算し、校了前と量産前に更新します。

10
SOURCES

確認に使う一次資料

最終更新:2026年9月9日。税率・制度は更新されるため、発注・輸入申告時点の一次資料をご確認ください。

仕様と納品先をそろえて、比較できる見積へ。

品類、SKU数、数量、個装、希望納期、納品先を共有いただければ、確認項目を整理します。

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