企画・調達・品質保証担当者向け

子ども向け
アクリルグッズは
子供PSC対象?

対象年齢・表示・責任主体を、OEM発注前に判断するための安全確認ガイド

子ども向けのオリジナル動物キャラクターを使ったアクリルキーホルダーとアクリルスタンドの安全確認デスク
販売意図、対象年齢、完成品リスク、表示、検査記録を同じSKUで確認します。
01 / INTENDED USE販売意図玩具か、展示・携帯雑貨か
02 / AGE対象年齢根拠と広告の整合
03 / RESPONSIBILITY責任主体日本の製造・輸入事業者
04 / EVIDENCE証拠と表示SKU別の記録・包装校正

先に結論

アクリル素材だけでは、子供PSCの対象かどうかは決まりません

アクリルキーホルダーやアクリルスタンドが一律に子供PSCの対象になるわけではありません。主として家庭で、出生後36か月未満の乳幼児の遊戯に使う目的で設計した玩具なら対象です。3歳以上向け、または遊戯目的でない雑貨はこの指定の対象外ですが、年齢表示だけで回避はできません。OEM発注前に販売意図、対象年齢の根拠、日本側の届出事業者、SKUに紐づく検査記録と表示原稿を固定します。

個別商品の法的な該非は設計・広告・使用実態で変わります。最終判断は経済産業省、管轄経済産業局、試験機関または専門家へ確認してください。

01

QUICK DECISION

30秒で確認:最初に分ける2つの質問

QUESTION 01

遊戯目的の「玩具」か

展示、バッグチャーム、文具付属などの雑貨と、遊びそのものを主目的にした商品を分けます。商品名ではなく、形状・遊び方・販売ページ・パッケージ・写真を一緒に確認します。

QUESTION 02

36か月未満向けか

3歳未満向けと判断される玩具なら規制対象を前提に進めます。3歳以上として企画する場合も、広告、類似品、一般消費者の理解と矛盾しない年齢根拠が必要です。

オリジナルの熊・兎・雲・星キャラクターのアクリルグッズを用途別に比較する企画サンプル
同じ素材でも、誰がどう使う目的で設計・広告したかによって入口が変わります。
企画の状態子供PSCの考え方発注前の次の行動
家庭で3歳未満が遊ぶ玩具対象を前提に確認届出事業者、技術基準、検査記録、年齢・警告、子供PSC表示を固定
3歳以上向けの玩具乳幼児用玩具の指定外年齢根拠、適用する玩具安全基準、表示、物理リスクを確認
展示・装飾・携帯雑貨遊戯目的でなければ指定外広告と用途の整合、小部品・鋭利部・破損・保管表示を確認
玩具か雑貨か判断が割れる表示だけで決めない仕様書、広告案、サンプルをそろえて管轄機関・専門家へ照会
02

RULE & DATE

2026年時点で押さえる制度と日付

乳幼児用玩具への新しい規制は、2025年12月25日に始まりました。同日以降に国内で製造または輸入される対象製品には、技術基準への適合、対象年齢・使用上の注意、子供PSCマークなどが求められます。施行日前にすでに製造または輸入された在庫は、経過措置により子供PSCマークがなくても販売できると案内されています。

乳幼児用玩具の規制開始

同日以降の製造・輸入分が対象。

対象製品が追加

ベビーカーとベッドガードが追加。

この記事の確認日

本記事は乳幼児用玩具に限定。

制度全体では2026年9月時点で4製品が子供用特定製品に指定されていますが、本記事はそのうち乳幼児用玩具だけを扱います。乳幼児用玩具は、特別特定製品ではない「特定製品かつ子供用特定製品」です。

03

ACRYLIC SCOPE

アクキー・アクスタは「商品名」ではなく使われ方で分ける

一般的なキャラクター向けアクリルキーホルダーやアクリルスタンドは、展示、収集、携帯アクセサリーとして流通することが多く、乳幼児用玩具に当たらない企画も多くあります。ただし、アクリルだから対象外、雑貨と呼べば対象外とは言い切れません。

対象になり得る方向

乳幼児の遊びを主目的に見せる

広告・形状・遊び方が3歳未満向けで、対象年齢や売り場の説明と矛盾する場合。

指定外になり得る方向

用途・年齢・表示が一貫する

3歳以上向け、または展示・装飾・バッグチャーム等の雑貨として根拠を残している場合。

企画書へ最初に書く一文

「誰が、どこで、どのように使う商品か」を一文で固定し、実際のデザイン、パッケージ、商品写真、広告と一致しているか確認します。

04

FINISHED PRODUCT RISK

安全リスクは素材名ではなく、完成品で確認する

アクリル板の材料データだけでは、完成品の安全確認になりません。切削形状、印刷、穴、金具、台座、包装を含むSKUごとの完成状態で確認します。

オリジナルの熊・兎・雲キャラクターのアクリルキーホルダーを完成品状態で検品する様子
角・穴・細い形状・金具・小部品は、材料表ではなく完成サンプルで確認します。
確認箇所主なリスクサンプル・量産前の確認
外周・角鋭角、欠け、バリ角R、尖った輪郭、カット面、落下後の破損状態
穴・細い部分亀裂、折れ、脱落穴位置から外周までの距離、引張時の変形、細線形状
チェーン・金具小部品の脱落、指挟み接続方向、開閉部、部品点数、想定使用での保持
台座・複数パーツ小部品、組み間違い部品寸法、差し込み、セット内容、包装内の固定
印刷・表面剥離、材料の適合使用材料、印刷面、表面加工、対象市場の試験範囲
包装注意不足、SKU混在警告位置、対象年齢、セット内容、ロット・SKU識別
05

RESPONSIBILITY

海外工場の「対応可能」と、日本側の責任は別

海外工場の「PSC対応可能」という回答だけでは、販売準備は完了しません。調達では、工場が協力できる作業と、法令上の責任主体を分けます。

オリジナルの熊・兎・雲・星キャラクターのアクリルサンプルと色分けした検査記録を照合するデスク
レポート名だけでなく、材料・版・SKU・ロットと試験結果を結び付けます。
日本の製造・輸入事業者

届出・適合・記録・表示

該非判断、事業届出、適合確認、検査記録、表示、必要な損害賠償措置を管理。

ブランド・企画・販売

意図・年齢・広告・承認

販売意図、対象年齢、広告表現、販売チャネル、最終仕様と承認ログを固定。

海外工場

指定仕様での製造・識別

材料・工程、試験用サンプル、ロット識別、出荷記録を提供。

試験機関

適用項目の試験・報告

製品と市場に応じた試験を行い、SKU・版・材料に紐づく報告書を発行。

海外で製造された乳幼児用玩具では、日本の輸入事業者が一義的な責任を負います。海外で取得したEN 71等の検査レポートを活用できる場合もありますが、日本側で対象SKUとの一致・真正性・適用項目を確認し、必要な検査記録を作成・保存します。

06

LABEL PROOF

表示原稿は、量産サンプルの承認と同時に確定する

乳幼児用玩具では、届出事業者名に加えて、使用年齢基準に沿った対象年齢、保護者が見守る旨などの警告表示、丸型の子供PSCマークが必要です。表示は原則として製品または容器包装の見やすい箇所に、容易に消えない方法で行います。

オリジナルの熊と兎キャラクターのアクリルチャーム包装と表示欄を確認する様子
台紙裏面や個包装は、表示欄の位置・サイズ・SKU一致まで校正します。
数字・外国語だけで終わらせない

乳幼児用玩具の対象年齢は、日本の消費者が理解できる日本語表示が必要です。3+Ages 3+だけで済ませず、包装校正で確認します。

包装校正で確認する7項目

  1. 商品名、SKU、セット内容がサンプルと一致している
  2. 対象年齢と、その設定根拠が企画・広告と一致している
  3. 必要な警告文が日本語で読みやすく表示されている
  4. 子供PSCマークを付す場合、届出と適合確認が完了している
  5. 届出事業者名、問い合わせ先、ロット識別が確認できる
  6. 表示位置が量産仕様書に固定されている
  7. 表示版の更新履歴と最終承認者が残っている
07

DO NOT MIX SYSTEMS

子供PSC・ST・食品衛生法・海外規格を一枚で済ませない

制度ごとに対象、責任、証明方法が違います。「工場に証明書がある」という一文では判断できません。

制度・規格主な位置づけ調達側の確認
子供PSC日本の乳幼児用玩具に対する法定制度該非、届出事業者、技術基準、検査記録、対象年齢・警告、マーク
ST / ST2025日本玩具協会の自主制度ST対象、指定検査機関の結果、PSC側で残る届出・表示等
食品衛生法の指定おもちゃ消安法と法目的・対象範囲が異なる対象品目、想定使用、必要な化学・溶出系確認
EUの玩具安全制度EU市場の安全評価、技術文書、適合性評価、CE等玩具該当性、販売国、適用規格、EU側責任主体、警告・追跡情報
米国 ASTM F963 / CPSIA米国の子ども向け玩具・用品に関する適用基準、試験、CPC等対象年齢、適用項目、CPSC受理ラボ、米国の製造者・輸入者、CPC

販売先が複数ある場合は、同じ製品でも国別に適用法令、対象年齢、表示言語、責任主体、試験範囲を分けます。日本向けの子供PSC確認だけで、EU・米国の販売条件まで満たすとは限りません。

08

RFQ SAFETY SHEET

見積もり前に送る「安全仕様シート」

工場へ「安全な仕様で」とだけ依頼すると、見積範囲も責任範囲も曖昧になります。次の情報を一枚にまとめると、該非確認、試験見積、包装校正を同じSKUで進めやすくなります。

オリジナルの熊・兎・雲・星キャラクターのアクリル商品と発注前の企画資料
未定項目には、候補・決定者・決定期限を入れて見積範囲を分けます。

0 / 8 項目を確認済み

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FAQ

子ども向けアクリルグッズの安全確認でよくある質問

アクリルキーホルダーはすべて子供PSCの対象ですか?

いいえ。一律ではありません。遊戯を目的として設計した玩具であり、出生後36か月未満向けであるかを確認します。展示・装飾・バッグチャーム等の雑貨や3歳以上向けの商品は指定外になり得ますが、実際の設計、広告、販売方法との整合で判断します。

「3歳以上」と表示すれば対象外にできますか?

表示だけでは決まりません。対象年齢には合理的な根拠が必要で、広告で意図する年齢、類似製品、一般消費者が推測する年齢と矛盾しないことが求められます。企画書、製品仕様、広告、包装を一緒に見て決めます。

海外工場が日本の届出事業者になれますか?

日本国内で製造する事業者または輸入事業者が基本の責任主体です。海外からデジタルプラットフォーム等で日本の消費者へ直接販売する特定輸入事業者には国内管理人など別の要件があります。取引形態に応じて事前に確認してください。

EN 71のレポートがあれば子供PSC表示まで完了しますか?

完了しません。適合するレポートを技術基準確認に活用できる場合はありますが、日本側の事業届出、対象年齢・警告表示、検査記録の作成・保存、子供PSCマークなどの義務は別に残ります。レポートが当該SKU・材料・版に対応するかも確認します。

STマークがあれば子供PSCマークは不要ですか?

STと子供PSCは別の制度です。ST2025に適合した乳幼児用玩具は技術基準への適合確認に活用できますが、子供PSCに必要な事業届出、対象年齢・使用上の注意、表示などを省略できるという意味ではありません。

子供PSCの表示はどこに入れますか?

製品の表面または容器包装の表面の見やすい箇所へ、容易に消えない方法で表示するのが基本です。どちらにも表示が難しい場合は取扱説明書に表示できる場合があります。最終位置と方法は商品仕様ごとに確認してください。

2025年12月25日より前の在庫にもマークが必要ですか?

同日前にすでに製造または輸入された乳幼児用玩具は、経過措置により子供PSCマークがなくても販売できると案内されています。製造・輸入日の根拠と在庫ロットを識別できるようにしておくことが重要です。

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OFFICIAL SOURCES

公式情報と更新方針

本記事は2026年9月8日時点の公開情報をもとに整理しています。制度、解釈、対象製品、海外規制は更新されるため、量産・輸入・販売の決定前に最新版をご確認ください。本記事は一般的な情報提供であり、個別案件への法的助言ではありません。

PROJECT SAFETY REVIEW

仕様・対象年齢・表示を一緒に整理する

商品用途、対象年齢、販売国、形状、パーツ構成、数量・SKU、包装、希望納期をご共有ください。未確定項目がある段階でも、先に確認すべき条件と、工場・試験機関へ渡す資料を整理できます。

子ども向けアクリルグッズの仕様を相談する